歌い手魂其の七・徳永英明
先日は洋楽で初めて買ったCDを紹介したので、
今回は邦楽で初めて買ったCDである徳永英明さん。
1986年に“Rainy Blue”でデビューし、
“壊れかけのRadio”で一躍有名になった徳永英明さん。
私はリアルタイムではないですが、
その時に「流行っているものを追いかけない!」と言う
自分のアマノジャクな信念(?)もあり、初CDは徳永さんでした。
切なさを感じるメロディに乗る透明感のある高音が、
また一層に哀愁を感じさせます。
先述した“Rainy Blue”“壊れかけのRadio”を含め、
“夢を信じて”や我々Livaealがカバーした“最後の言い訳”も有名ですが
当時の私は特に“僕のそばに”がお気に入りでした。
今では沢山の女性アーティストのカバーを歌う
『Vocalists』のイメージが強い彼ですが、
元々シンガーソングライターで、
自分の曲を売り込む為にレコード会社の近くでバイトをし、
関係者に自分のデモテープを直接渡していたそうです。
色々調べていたら(あんまり昔の映像がなかったので)、
若い時の歌声を聴きたくなったので“壊れかけのRadio”を。
最初に『Vocalists』をリリースした時には
彼の声が持つ魅力と名曲の良さが相まって、
「やっぱりいいなぁ」と思っていたのですが、
その数が増える度に複雑な心境になったのが正直なところです。
勿論、徳永さんの声にはバラード曲がとても合いますし、
実際リリース曲はバラードが多いです。
でも、彼の魅力はそれだけではないのにそこに傾倒してしまった感があって
途中からほとんど聴かなくなってしまいました…
徳永さん自身はカバーの方が気を遣って歌っていたと言っていましたが。
(その気持ちも分からないではありません)
そういう事もあり、私は『Vocalists』をきちんと聴いてないですが、
同じバラード曲でも、以前の徳永さんの曲は
もっと悲愴感もあったのではないかと勝手に分析しています。
“青い契り”や“もう一度あの日のように”もいいですけど
いい動画がなかったので“風のエオリア”。
もやもや病の発症、脳梗塞発症予防のための左複合バイパス手術など、
今現在とても大変な状況にいらっしゃると思います。
沢山の紆余曲折があってのことだと思いますが、
カバーにしてもオリジナルにしても
徳永さんの声で響かせられるものを
これからも奏でていってほしいです。
と、言う気持ちを込めて、今年リリースされた“君がくれるもの”。