Ray/レイ
先日「歌い手魂」でRay Charlesを紹介したので、
今回は『Ray/レイ』を。
2004年6月11日に亡くなった“ソウルの神様”と呼ばれたRay Charlesが
音楽で成功を収めるまでの心の葛藤を真実に基づいて描いた伝記映画。
(2004年・アメリカ)
弟の死、自身の失明、母親との別れ、黒人差別、ドラッグ、
そしてひたすらに追い求める音楽への道…
盲目の黒人であるというハンデを背負いながら
スターダムにのし上がって行く彼の苦悩と葛藤を垣間見、
彼がどれだけの偉業を達成したのかを改めて考えさせられました。
どんなに偉大な人であろうと、心に持つ傷や闇は存在します。
その孤独から逃げるようにRay Charlesはドラッグに冒されていきますが、
その痛みや孤独は決して拭えるものではありません。
光と闇を同時に、それはもう痛々しい程感じていた彼が、
そのどん底から克服しようとするシーンは
とても生々しく、心を打たれました。
そして、勿論この映画に欠かせない音楽ですが、
Ray Charlesを演じるジェイミー・フォックス(Jamie Foxx)が
とにかく素晴らしい(これでアカデミー主演男優賞を受賞しています)!
Ray Charles自身が「後継者だ」と賞賛を与えたほどの演技です。
Ray Charles - Mess Around (Movie-Scene) [HQ with Subs]
Ray Charlesほどの人物であろうと、
最初は人真似だと言われ、オリジナリティを探していた、
と言うのがとても興味深いところです。
ストーリーが続くにつれ、音楽とストーリーが次第にリンクしていきます。
私が好きだったのは愛人マージーとの別れの後の曲。
他にも沢山の名曲が演奏されています。
その数々の曲を見る度に、ジェイミー・フォックスの凄さを感じます。
最後に、Ray Charles自身初のミリオンセラー曲、“What'd I say”。