【ギター】【エフェクター】オーバードライブ/ブースターの使い方
deeです。
ギターエフェクターの定番、オーバードライブの使い方について。
最近、ギターエフェクターには関心させられます。
どのメーカーにも攻めの姿勢がみられて
バラエティ豊かになりました。
反面、選択肢が増えたことで自分の求めるサウンドが
どのエフェクターで得られるのか難しくなってきたかなと考えます。
厳密な意味ではオーバードライブ/ディストーション/ファズに
明確な線引きはありません。
歴史的名機には回路にもクセがあり、多くのエフェクターは
過去出された名機達を改良していった結果となります。
プレイヤーのスタイルも多様化してきたことで
バリエーションも増えましたが昨今のトレンドとして
オーバードライブについては
ギターの個性を際立たせるような
ナチュラルなサウンドキャラクターが好まれる傾向にあるようです。
使用方法は大きくわけて3通り
①単体で歪みを得る使い方
②アンプの前段に置いて出力/ゲインを上げる使い方(ブースター)
③出力する音にハリや元気を与えるプリアンプ的な使い方
※Bossが定番スタンダードオーバードライブのBD-2とSD-1を自ら
リファインした技シリーズ。
■定番アイテム<BossとIBANEZ(Maxon)>
オーバードライブの定番アイテムといえばBossとIBANEZ。
そしてIBANEZの名機はMaxonが生産していたという背景があります。
BossのOD-1は世界初のオーバードライブと言われています。
現在では後継機種のSD-1が定番アイテムとしてロングセラーとなってます。
OD-1はジェフ・ベックが使用したことで知名度を上げました。
後継機種のSD-1はジャンルを問わず数え切れないアーティストが使用してます。
それとほぼ同じような回路をもつIBANEZのTS-808およびTS-9.
SD-1よりマイルドなサウンドで、
スティーヴィーレイヴォーンに使用されたことで伝説の名機となりました。
・スティーヴィーレイヴォーンのTSの使用方法
スティーヴィーは前段にTS-9を、アンプの手前にTS-808を繋いでいたそうです。
TS-9はサスティンが欲しいとき・サウンドをゲインアップしたいときに
使用します。TS-808は常時ONにしてあってサウンドの色づけに使用されたそうです。
※レイヴォーン所有のTS-808といわれる機体。なんと75万ドル(約800万円)で売れてました。普通のTS-808は1万円ちょっとで買えてしまう(^_^;)
・スティーヴ・ヴァイの哲学
ちょっと長いのですが興味深い動画がYoutubeにて公開されてます。
ヴァイがBossのペダルをどう使用するか解説している動画です。
ポイントはDS-1(ディストーション)はアンプのクリーンチャネルに
使用して単体での歪みを得る為に使用されてます。
オーバードライブはアンプのドライブチャネルに使用して
ソロのためのブースターとして使用されているようです。
動画ではOD-1xが使用されているようです。
MaxonはTS系のバリエーションモデルモデルを出しているのですが
面白いのがVOP9。クリーンブーストとオーバードライブをミックスできるので
アンプの歪みに混ぜたときにアタックとサスティンを両立できます。
■ブティックメーカー
90年代になると個人で少数生産されるブティック系と呼ばれるメーカーが
台頭してきます。KLON Centaurは生産完了した現在でも値段が上がり続ける
伝説のペダルとなっています。
ヴィンテージ機がなぜ良いとされているのか徹底的に研究を重ねて
よりこだわったマニアックな拘りがギタリストの心を掴んで離さないようです。
その中にはFulltoneのように大量生産化・流通の確保を行い
メジャーブランドになったメーカーとなりました。
総じて日本で手に入れる際には、輸入代理の費用か高額となります。
(個人輸入で手に入れたほうが格安だったします)
またKeeleyのようにBossなどの定番エフェクターにモディファイ(改造)を
施し販売するメーカーも増えました。
そうして90年代以降はより個人のニーズに応えるような拘りのペダルが
作られていきます。
ここではブティックメーカーの代表的な機種を挙げておきます。
上から
KLON Centaur : バッファの質が高く、枯れたサウンド。
Lovepedal COT50:プレキシマーシャルを再現したサウンド。
fulltone fullDrive2: TSの改良版ですが、様々な使用用途を考慮された 細かいコントロールと基本機能とは別にブーストON/OFF機能をもってます。
Paul Cohcrane Timmy Overdrive:昨今ではギターのニュアンスを生かすより
ローゲインなペダルがトレンドです。
プレイヤーのタッチとギター本来の音色を
生かすナチュラルなサウンド。
Landgraff DOD:Klonと並ぶTS系の伝説的な機体。
正直、まだまだ色々なメーカーがありますが、多すぎます。(^_^;)
この辺は、まず基本となったエフェクターやサウンドのターゲットが
イメージできるかで価値が変わってきます。
TSを元にしたエフェクターでもデザイナーの趣向により
よりローゲインだったりハイゲインだったり、音の詰まりを補正したり
多機能だったり…色々な方向性があります。
大手メーカー品とブティックメーカーの違いといえば
サウンドで体感できるのは地味なところですがレンジの広さの違いでしょうか。
大手メーカー品の欠点を研究しているため、よりギタリストの
マニアックなニーズに応える形で製品を開発してます。
ただメーカーによっては品質にばらつきがあり当たり外れがあることも。
さらに最近では大手メーカーがブティックメーカーで行われた改善を
自社製品にフィードバックするケースも目立ちます。
■マーシャル系
Lovepedal COT50にてマーシャルの話が出たのでマーシャル系の
オーバードライブについても触れておきます。
古くは本家マーシャルからGov’norと呼ばれるペダルが販売されてました。
10代の頃、メインのペダルにしてましたがJC120で使用しても
マーシャルJCM800のような歪みを得ることができました。
Gov’nor自体は3BandのEQも装備していたため
プリアンプ的にサウンドを作ることができ主に単体での歪みとして使用します。
最近のトレンドではやはりプレキシマーシャルSuper100やJTM45の
ようなヴィンテージサウンドの再現を狙ったペダルが多いようです。
そこも実際にアンプを研究したものから、ジミヘンのサウンドによって
脳内で美化wされた音を再現しているものまで様々です。
■エレクトロハーモニクス、MXR
今、最も勢いがある老舗ブランドといえばエレクトロハーモニクス。
ビッグマフが有名でエグめサウンドが特徴のメーカーですが
最近では扱うエフェクターも幅広く普通な(!?)エフェクターも
抑えてます。
そんなエレハモが、思いっきり振り切れたオーバドライブを2機種紹介します。
SoulfoodとCrayon。
ネーミングだけではわかりませんが、
SoulfoodはKLON Centaurの、CrayonはPaul Cohcrane Timmy Overdriveの
コピー製品だと言われています。
どちらも1万円で買えてしまいます。。。むう。
MXRはオーバードライブの定番機種はありませんが、
ブースターにマイクロアンプという定番機種があります。
こちらはマニアックに人気があり音にハリがでるとのことで
常時つけっぱなしにしている人もおります。
クリーンブーストの代表選手で、Z.VEXのスーパーハードオンも
クリーンブーストエフェクトです。
■アジアメーカーの台頭
中国をはじめとしてここ数年のトレンドではアジアメーカーが
安価で有名ブランドのコピーモデルを多数販売してます。
モロ、元ネタがどのペダルかわかるものが多いですw
総じていえることは、部品の質が悪い為に良く似た音がするが
レンジが狭いサウンドになっていることが多いのです。
またBossは90年代あたりより台湾の工場で生産してますし
エレハモは安いモデルは中国生産品です。
単純に生産国だけでは判断できませんが、
製品品質にはメーカーや生産国でバラツキがありそうです。
TS-808とMooerのGreenMile。中国メーカーでTSクローンですが
大きさはとても小さい。この後IBANEZは同じコンセプトの
TSminiを発表します。
長くなりました。
歪みはエレキギタリストにとっては大事な声そのもの。
まずは定番機種を試し基準を作ったうえで
より自分の欲しい音を追求していくといいと思います。
最近ではリハーサルスタジオにエフェクターのレンタルをしている
ところも多いので普段使うアンプとの相性や
手持ちのエフェクターとの相性も確認してみるのも良いかと思います。
単体より組み合わせによって新しい発見があるのが
オーバードライブです。
色々なアンプや歪みと組み合わせて楽しんで自分の音を見つけてみてください。