ウォーク・ザ・ライン/君に続く道
『The Beatles』の関連作品から『The Four Seasons』の伝記的映画、と
実在のミュージシャンに関係する作品を続けて観たので、
今回も同じ趣向で“ウォーク・ザ・ライン/君につづく道”を紹介します。
時代背景も近いものがあると思い、
以前観た映画ですが改めて観返してみました。
1950年代、アメリカ。
ジョニー・キャッシュはレコード会社で
飛び込みのオーディションを受け、合格する。
妻子を残し全米ツアーに出た彼は、憧れのカントリー歌手、
ジュ-ン・カーターと運命的に出会うが…。
(2005年・アメリカ)
まず、ジョニー・キャッシュを演じるホアキン・フェニックスの
良く響く低音が心地良いです。
と言うのも、ヒロイン役のリース・ウィザースプーンと共に
二人とも吹き替えなしで歌っているのですが、
それがとても聴き応えがあります。
二人のハーモニーも素敵です。
個人的にはジョニーが飛び込みオーディションを受けた
スタジオの店長サムの言葉が、あまりにも正論過ぎて胸に刺さりました。
真実をただ現実として言葉にして突きつけられるというのは、
とても当たり前のようでそうそう経験する事が出来ない事なのかもしれません。
そうする事で、人は本当の意味で目覚める事が出来るきっかけを得るのだろうし、
逆に言うと、どんなきっかけで目覚めるのかも分からないものです。
単純でいて、とても大切な事。
こういう時期のミュージシャンの映画とか観ると、
必ずと言っていいほど出てくるのはやっぱりドラッグ。
ある意味「通り道」のようにもなってるけど、
元々ドラッグに手を出す理由なんて案外あっさりしてるものなんだと思います。
だからこその怖さを、この時期の作品を観る度に感じます。
手をつけるのは簡単。
そして、堕ちていくのも簡単…。
ホアキン・フェニックスのイってる表情も見どころの一つです。
ドラッグや女に溺れていく…というのは
多くの音楽映画でお決まりのパターンではありますが、
音楽はとても良いし、特にロカビリー・カントリー好きにはお勧めです。
ジョニー・キャッシュの曲もちゃんと聴いてみたいと思います。