カルテット!人生のオペラハウス
前回のオペラ物から引き続き、今回は『カルテット!人生のオペラハウス』。
思っていたより、音楽が全面に出てくるのは後半でした。
第一線を退いた音楽家たちが生活している
「ビーチャム・ハウス」では、
経営難のホーム存続を懸けてコンサートの準備に追われていた。
そこで余生を過ごすレジー、シシー、ウィルフたちのもとに、
かつてのカルテット仲間だったものの確執を残して去っていった
プリマドンナのジーンが入居する。
コンサートを控えたメンバーは、
疎遠だった彼女との再会に当惑するが…。
(2012年・イギリス)
物語のあらすじを知らないまま観ると、
最初に人物像をつかむのに時間がかかりました。
人間関係やバックグラウンドが複雑で、
余計に分かりにくくもあります。
その中で、それぞれのキャラクターをつかめてきたら
次第にその面白さや年を取っても変わらない
個性の在り方なんかを面白く思えるんですが。
全編クラシックに包まれてはいるんですが、
音楽や歌に見入るシーンがあまりにも偏ってる。
そういうのも込みで後半は好きですけど。
「年老いた人が持つ、いつかの栄光」。
哀愁を感じざるを得ませんが。
哀愁ならまだましだとも言えます。
とても難しいテーマだからこそ、
明るく演出したのかな、とも思えるし。
と言う事で、最終的に「んー」な感覚が
ずっとあり続けました。
エンドロールは素敵でした。