歌い手魂其の百八・Brian Wilson(The Beach Boys)
「音楽映画」のカテゴリーで『The Beach Boys』の元リーダー
Brian Wilsonを主演にした『ラブ&マーシー』を紹介したので、
今回はそのBrian Wilsonを。
映画を観るまで今もご活躍されているとは
存じ上げませんでした。
まずはその映画のタイトルにもなった“Love & Mercy”。
日本語訳は “愛と慈悲”です。
映画を観るとその内容もしみじみ心に響きます。
1961年に『The Beach Boys』を結成。
サーフ・ロックとして一躍有名になりました。
でもそれはDennis Wilsonの趣味で、
Brian Wilsonにサーフィンの趣味はなかったそうです。
デビューは小さなレーベルからでしたが、
キャピトル・レコードに移籍して第一段シングル
“Surfin’ Safari”が全米14位のヒットを記録。
BEACH BOYS Surfin' safari 1962
“All Summer Long”も初期のヒット曲の一つ。
何のかんの言っても、ハーモニーは素晴らしいです。
Brian Wilsonが『The Beatles』の影響を受け、
コンセプトアルバム「Pet Sounds」をつくるも、
それまでのイメージとかけ離れていたため受け入れられなかったそう。
今ではロックの名盤として扱われていますが。
そのアルバムから“Wouldn't It Be Nice”。
The Beach Boys - Wouldn't It Be Nice (Original Video)
このアルバム作成後、Brian Wilsonはノイローゼになってしまいます。
アルバム『Smile』を制作中にドロップアウトしてしまいました。
その辺りが先述した映画『ラブ&マーシー』で赤裸々に
表現されていて、とても興味深い内容でした。
その間にもバンドは活動していて、
“Good Vibrations”はその時期のヒット曲の一つです。
The Beach Boys - Good Vibrations
1985年の「ライブ・エイド」出演後、
ソロ活動に重点を置くようになります。
1988年に初のソロ・アルバムで完全復活を果たします。
『The Beach Boys』の活動にも参加していましたが、
弟Carl Wilsonの死後、袂を頒ちソロ活動に専念したそうです。
2004年にグループ時代に制作断念していた『Smile』を
37年の年月を経て完成させています。
先述した“Good Vibrations”と聴き比べても面白い。
Brian Wilson - Good Vibrations (SMILE)
今でも精力的に活動しているBrian Wilson。
最後に2015年リリースの“The Right Time”を。
とても耳馴染みの良い曲で、彼の音楽観がストレートに入り込んできます。
Brian Wilson - The Right Time (Lyric Video) ft. Al Jardine, David Marks