バンド・エイド
ちょっと遅くなりましたが、今年初めての音楽映画。
なので、今週は最近観た音楽映画の中で個人的に好きだった二作品をご紹介。
今回はラブコメディではありますが、
結構深いテーマを感じた『バンド・エイド』。
タッチは軽いですが、多岐に渡って考えさせられる内容でした。
デザイナーの仕事をたまに請負いながら自堕落な生活を送る夫ベンと、
運転手のアルバイトで家計を支える作家志望の妻アナ。
ケンカしてばかりの2人は、共通の趣味であるバンド活動によって
どうにか夫婦関係を保っていた。
そんなある日、ケンカ中に感情の歯止めが効かなくなった2人は、
過去のある悲劇を蒸し返して互いを傷つけあってしまう。
(2017年・アメリカ)
パートナーシップの問題って、些細な事の積み重なった結果が
ほとんどなのかもしれません。
大切なものは必ずしも「考えて」出すものではないし
(考える事はもちろん大切だけど)、
結論や良い結果を急いで「出そう」とする事は、
実際はそこから遠退いてしまうことになる事になると
最近ではよく思います。
この夫婦はバンドを組んで曲を作るのですが、
お互いの不満の捌け口を作品にするというのは
お互い新しい発見が出来るし、とても良い事だと思います。
「目的が何か」が明確になるだけで、
喧嘩の意味合いも変わってくるから不思議です。
コメディタッチなんだけど最終的には結構重いものも取り扱ってて、
現代社会の持った色んな問題を映画の中に
上手い具合に入れ込んでいた作品でした。
曲の韻の踏み方も割りと好きでした。