ブルックリンの恋人たち
昨日に引き続き「ちょっと惜しい!」と感じた作品です。
今回は「家族」を考えさせられた『ブルックリンの恋人たち』。
どうして「恋人たち」になったのか、どう考えても謎です。
ミュージシャン志望の弟ヘンリーが交通事故に遭って
意識が戻らないという知らせが届く。
慌てて家族のいるニューヨークへ飛んだフラニーは、
弟の部屋で彼の日記を見つける。
それを手に、ヘンリーのアルバイト先だったギター店や
恋人と行ったダイナーなどを巡り、
ケンカ別れしたままだった彼の尊さをかみしめる。
ある日、ヘンリーが敬愛していたミュージシャンのジェイムズと出会い…。
(2015年・アメリカ)
この映画では事故がきっかけだったから複雑な気持ちにはなりますが、
それでも「何かを残す」という事はとても大事だし意味深い行為だと思います。
「家族」って分かっているようで知らないし、
分かろうとしなければ分からないままに終えてしまう方が
もしかしたら多いのかもしれません。
分かり合うというのは元々とても難しいのに、
近しい人ほど与えられていたはずのその「権利」を
お互いに放棄してしまうという事が往々にしてあるという
遣る瀬無さを感じました。
何かをきちんと受け入れたり、
価値観を変えたりする瞬間ってとても尊い。
音楽も良いし、漂う穏やかな空気感も好きでしたが、
クライマックスがないまま終わってしまったような感じで残念。
前半は良かったけど、印象にはあまり残らないような、
ちょっともったいない作品でした。