海の上のピアニスト
しばらくピアニストメインの音楽映画を紹介したいと思います。
今日は『海の上のピアニスト』。
1900年、大西洋上を行く客船の中で生後間もない赤ん坊が見つかった。
その子供は、生まれた年にちなんで
“1900(ナインティーン・ハンドレッド)”と名付けられるが、
船内のダンスホールでピアノを聞いて育つうちに、
驚くべき才能を発揮するようになる…。
(1998年・イタリア)
船の中で生まれ、一度も陸に上がったことのない1900。
これが実話を元に作られたというのだから驚きです。
彼にとっての「音楽」とは、はたまた「生きる場所」とは何か…。
「鍵盤には限りがあるからこそ、
人間は無限に音楽を奏でる事ができる」
かなり久方ぶりに見ましたが、
その世界観の中に散りばめられた沢山の煌きに気づきました。
ジャズピアニストのモートンとの決闘(?)シーンは
文字通り目が離せません。
そして、淡い恋心と行き場のない切なさに、
思わず涙がほろりです。
海と船と音楽と共に生きた1900の生き様にも、
また、1900を演じるティム・ロスの演奏中の表情も、
類稀なるピアノ音楽の数々を堪能するにも、
お勧めの作品です。