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Liva's anything about...?

都内で活動中の本格派アコースティックユニットLivaealのブログです♪

【ギター】ARIAのギターを語る:PE/RS/TS/CSシリーズ

どもdeeです。

 

「結論から言うと、大手ギターの割りに人気がイマイチなARIA

でもブランド力以外なら魅力あるギターメーカーでありんす」・・・って話。

 

ARIA、そしてARIA Pro Ⅱというギターブランドをご存知でしょうか?

荒井貿易が主宰するギターブランドです。

アイバニーズやグレコなど、多くの大手ギターブランドは

ギター生産は外注をして企画・品質管理 を受け持っているのですが

ARIAもそのような形態をとってます。

プラス、荒井貿易という社名から解るとおり

輸入代理店として側面があります。

 

アイバニーズやフェルナンデス、ヤマハあたりと比較すると

ARIAのギターに強い思い入れをもって使用している人は

少ないように見受けられます。

 

アイバニーズはスティーブ・ヴァイジョージ・ベンソンなど

海外の大物ギタリストをエンドーサーとして擁してますし、

フェルナンデスやヤマハは今は昔ほど勢いはありませんが

国内アーティストを中心にエンドーサーが沢山いたため

アーティストともに思い入れあるメーカーとなっていることが

多いように見られます。

 

中古でもマグナシリーズを中心にモノの数はあるのですが

エントリークラスを中心にあまり高値で取引されることはありません。

 

しかし70年代、ギブソンフェンダーのコピーモデルばかりだった

日本製のギターでジャパン・オリジナルを目指したメーカーのひとつで

あります。

当時のARIAはマツモク工業というギター製造の会社と

二人三脚の関係でした。

マツモクはARIAの他、エピフォンやグレコなどを手がけてました。

 

今日紹介するのはARIAが企画・販売しマツモクが実際に形にした

ギターたちです。

ジャパン・ヴィンテージという言葉が一種の流行言葉となってますが

日本製であれば全てがいいというわけでなく

製造のときにの理念や理想が製品にきちんと

乗っかっているものかと思います。

マツモクの元社員が独立・退社したブランドがいくつもあり

それらのオリジナリティがそれを物語ると思います。

 

PE

ARIAの代表機種で1976年に第一号が発表されます。

デザインはギターブランド「アトランシア」の主宰の林信秋氏だと

言われてます。現在も現役で販売されてます。

自分もギターシンセ機能があるARIA CUSTOM SHOP PE-MID-Ⅱを所有してます。

 

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これはちょっと特殊機能を持つ個体ですが、

レスポールを基本として当時から現代に通用するような

スペックをもった機体です。

通常のレスポールより小型のボディとヒールレスなネックジョイントが

特徴でコンパクトで弾きやすく取り回しのいいギターです。

自分は所有していないのですが、一番お気に入りのデザインは

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2002年にPE販売の25周年モデルとして販売されたPE-Inspireです。

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ナチュラルカラーにトラ杢がでたよいデザインです。

長い歴史の中で様々な種類が発表されているため

マニアにはその仕様の違いを嗜んだりするのもいいようです。

現代ではPRSを筆頭にレスポール系の進化も激しく進んだので

PEならではのアドバンテージは薄いかもしれません。

しかしオリジナルデザインとして完成度が高いものだと思います。

 

RSとTS

ARIAに限ったことではないのですが、

70年代後半、日本のギター制作に大きく影響を与えたメーカーがあります。

アレンビックとB.C.richです。

アレンビックは現在ではほとんど現物をみることがなく

B.C.richはヘビメタ系のギターとして有名となってます。

どちらも70年代後半では、アメリカでの個人ビルダーで

より品質の高いギターを求めプロご用達となったメーカーです。

双方の特徴として、スルーネック構造を採用。

(ネックからボディまで一本の木材通しで作られるエレキギターの構造です)

コントロール部分にノイズへの耐性やエフェクト的な音色の変化ができる

アクティブサーキットを採用してます。

私見ですが、日本のオリジナルギターのひとつの形は

アレンビックとB.C.richのアレンジを工業品とすることで

完成したと思います。

 

RS-850

ARIAのRSシリーズはアレンビックを元にしてます。

YMO在籍時に渡辺香津美さんが使用していたことで

マニアには人気のギターです。

見た目はストラト的ですがどこかギブソンテイストを残す不思議なギターです。

アクティブPUは今でこそEMGを中心に当たり前でしたが

当時はコンプかかったようなサウンドも含め新鮮だったようです。

センターのPUは音が出ずフロント・リヤのハムキャンセル用として

使用されているようです。

アクティブサーキットにはサウンドプリセットがされており

テレキャス的なジャキっとしたサウンドから

ハムっぽい音も出せるようになってます。

 

現在でもRSシリーズは継続販売されているようですが

現在のRSは過去ARIA PRO Ⅱから販売されていたマグナシリーズのような

ジャクソンやESPのようなソロイストスタイルのギターになってしまってます。

 

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TS-800

こちらはB.C.richを元にしてます。

ボディの感じはRSと似てますがPUはハム(ディマジオ)が搭載され

コントール系のミニスイッチも増えてます。

B.C.richは元々高価だったうえイーグル以外は

アバンギャルドなボディシェイプが多かったので

スタンダードな形でより取り回しがよいようになってました。

アクティブサーキットは理論上では144通りのサウンドが得られるとの

ことですが、これだけあると微妙な違いも多数存在してそうです。

一時期はRSシリーズを超える人気があったようですが

現在ではディスコンしており、基本的には中古品を探すしか

手に入れる方法はありません。

しかもマニアは注目しているモデルでもありますので

ネットでは割と高価になってしまうかも。。。

もし街の楽器屋さんやハードオフで見つけたら

或いは安く売っているかも!?

 

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CS

最後はCSシリーズ。

上記で紹介したギターはハイエンドなモデルが

まずフラグシップであって廉価版も存在するという位置づけですが

CSシリーズはそもそも値段が安いモデルです。

ですが、当時所有したことがある人には評価が高い一品です。

部品的なコストはかからないけど手間はかかるフェイズSWを搭載してました。

PE/RS/TSはヒールレスのネックジョイントにこだわってますが

こちらはボルトオン。現在はPEのダブルカッタウェイモデルとして

打っているPE-DCがCSシリーズを彷彿させます。

販売当初のターゲットは、高校生や女性向けのギターとして販売されていたため

相当な数が中古で出回りましたが何かしら改造されたりジャンク状態になってます。

インディー時代のカート・コバーンが持っていた写真が残されているとか。。。

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ボディを見るとエキゾッチックな木目がでてボディは3ピースのようです。

90年代以降、7万円を越えるギターでもボディは5ピースとか使われていたのをみると

脅威的ともいえます。

 

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・・・いや、逆にARIAには多数製品があってダメ出ししたくなる

商品も沢山あったんですよ。

時代に迎合しているのに、中途半端なオリジナリティを持つところや

ピザール的なセンスの良いデザインをもつギターがないところや。

(やべ、Disった(-_-;))

なのでARIAならAll OK!!!ってわけでないのもまあ魅力。

さらに、80/90年代のギターのパーツなどを個別に語ると

また違った意見あるマニアもいるようです。

 

個人的にそそるのはこの4機種。

 

ARIAのギターは中古で価値が上がって

転売的には得は絶対にしません。

でも、新品でも中古でも・・・実用に力になる道具が

低予算で欲しいときには選択肢にいれてみてください。

同じ予算なら良いソリューションが見つかるかもしれません。

 

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