歌い手魂其の百二・Tina Turner
前回Chuck Berryの動画で、コラボしている映像を紹介したので、
今回はダイナミックな歌唱とパフォーマンスが印象的なTina Turner。
「ロックンロールの女王」とも呼ばれています。
まずは“River Deep Mountain High”を。
Tina Turner | River Deep Mountain High (Live HD)
多分昔よりキーは下がっていると思いますが、
それにしても圧巻の歌声です。
元々は1950年代半ばに「リトル・アン」の名義で活動していた彼女。
1960年に『アイク・アンド・ティナ・ターナー・レヴュー』の
一員として、Tina Turnerとしては初めて舞台に立ったそうです。
先述した“River Deep Mountain High”もその時のヒット曲。
“Proud Mary”は元々CCRのカバー曲ですが、
原曲とは大幅に違ったアレンジをしていて、彼女の代表曲の一つです。
Beyoncéと一緒に歌っている動画があったのでそれを。
Beyoncé & Tina Turner - Proud Mary
二人ともカッコいい。
動画を観ていたら、Cherともコラボしていたのでそちらも併せて。
TINA TURNER and CHER -- Proud Mary -2008-
Otis Reddingのカバー“I've Been Loving You Too Long”も興味深い一曲。
IKE & TINA TURNER I've been loving you too long 1969
1970年代はプライベートで色んな問題があり、
活発な活動が出来ない時期もあったようです。
(映画『TINA』でそういう背景をよく描かれていたので、
今度「音楽映画」のコーナーで紹介します)
1980年代の初期に、再びヒットを連発し、カムバックを果たす。
1983年リリースの“Let's Stay Together”も代表的な曲ですが、
そのアコースティックバージョンを。
Tina Turner- Let's Stay Together- acoustic
彼女のパワフルなパフォーマンスが印象的なので、
こんな一面を見て新鮮でした。
1984年リリースのアルバムからの“What's Love Got To Do With It”は
特に有名な曲で、映画のタイトルにもなりました。
Tina Turner - What's Love Got To Do With It
あらゆるミュージシャンとのコラボも多いTina Turnerですが、
1985年に出演した「Live AID」ではMick Jaggerと共演。
Tina Turner & Mick Jagger Live AID 1985
二人とも圧巻で、とても刺激的な映像です。
Bryan Adamsとのデュエット曲“It's Only Love”は、
Mick Jaggerと歌っているTina Turnerの姿をヒントにして
出来た曲だそうです。
It's Only Love - Bryan Adams & Tina Turner
数え上げられないほどの偉業を作り上げたTina Turner。
半ば引退を発表もしましたが、
75歳を超えた今でも精力的に活動されています。
その姿には、もう言い尽くせない感銘を受けるばかりです。
最後に76歳の誕生日の時に披露した“Simply The Best”。
【エフェクター】ステレオ/モノラルのディレイの違いについて
どもdeeです。
今回はステレオ/モノラルのディレイの違いについて
Tipsを交えながら書いていきます。
多くの人がギターではモノラルディレイ、
DTMではステレオディレイを使用しているかと思います。
サウンドを作るときに大事なのイメージ、
ステレオ/モノラルのディレイが持つ音のイメージについての
ヒントとなります。
※一応のディレイ説明
山彦的に音を返すエフェクターのことです。ディレイタイムが
短ければエコーになります。
■ステレオとモノラルの聴こえ方の差
ステレオの場合、サウンドが左右に出力されます。
ピンポンディレイなるエフェクターは左右交互に残響を出力するため
フィードバックを長めに使うことが前提です。
そのため広がりを演出したいときに使用するのがステレオとなります。
モノラルの場合、定位が元の音源と変わらず残響が出力されるため
サウンドに奥行きを与えます。ステレオが左右に対し前後の演出したいときに
使用します。
当然両方使うと前後左右に音の演出が可能になります。
相当広がりを出したいときに試してみるといいかもしれません。
■リバーブの代わりとしてディレイを使う
リバーブを音数の多いトラックで深くかけると
元の音像がぼやけた感じになります。
バラードでウェットな感じにしたいが
リバーブでどうにかしようとすると風呂で歌ってる状態になってしまうとき
ディレイを使ってみるとうまくいくかもしれません。
ボーカルやギター、サックスなどサスティンがあるリードパートに
よく馴染みます。
■マルチタップディレイを使った定位の変化方法
例えばLivaealのようにVocal+Guitarのような楽曲の場合、
ボーカルはモノのままで、
ギターはマルチタップディレイによって音量による
空間の演出を行うミキシングを施すことがあります。
具体的な方法は
・ドライ音はミュートにします。
・エフェクト音のみ状態としてタップは2つ返す設定とします。
・各タップのディレイタイムは最小にします。
・タップ1は右チャンネルにパンします。
・タップ2は左チャンネルにパンします。
・各タップの音量とパンの深さで定位をコントロールします。
同じようなことはトラックの複製でも可能です。
発音のタイミングを微妙にずらしたりするのが容易です。
モジュレーション機能を持っているディレイを使うと
さらに広がりを演出することができます。
ラストコンサート
前回『グランドフィナーレ』を観て思い出したので、
今回は『ラストコンサート』。
主人公ステラ役のパメラ・ヴィロレージの透明感とキュートさが
何ともたまりません。
人生に挫折し落ちぶれている作曲家は、
ふとした事から一人の少女と出会うが、
彼女の体は病魔に冒されており後三カ月の命だった。
懸命に生き抜こうとする少女と再起に賭ける男、
親子ほどの年齢差を越えたふたりの交流を、
ステルヴィオ・チプリアーニの
美しいメロディに乗せて描いたラブ・ストーリー。
(1976年・イタリア)
きっかけは本当に些細な事なんだけれど、
そんな些細なきっかけさえも大きな奇跡として映ります。
幾重もの奇跡が重なって奏でたストーリーです。
得てして若い時の方が正しい判断を出来ていたのかもしれない。
年齢を重ねる上で、考え方や感情が歪んでしまうんじゃないかと
考えさせられます。
何かを得る事は何かを失う事に通ずるのだけれど、
でも「この手にしよう」と思う事がどれだけのエネルギーに
なってくれるか、そこに踏み切る一歩が大切なのでしょう。
たった数ヶ月でも、得ようと望めば手に出来ることが
沢山あるのだから…。
“生”とは一生懸命なもので、
精一杯に応えられるのはやっぱり精一杯なんだと思う。
それこそが、“心”に訴えかけるものなんだと思わせる映画でした。
また、ステラの儚さと音楽の美しさが相まって、
美しくも切ない旋律となって印象に残ります。