歌い手魂其の四十一・森山良子
夏川りみさん・BEGINの流れを汲んで、今回は森山良子さん。
実際森山良子さんの曲をちゃんと聴いた事はほとんどありませんが、
森山良子さんが歌っている曲は馴染みが深い曲が多いです。
BEGIN作曲、夏川りみさんが歌ったことで有名になった
“涙そうそう”は森山良子さんの作詞。
亡くなったお兄様の事を思い詩を書いたと言うのは
以前から知っていた事ですが…
森山良子(Moriyama Ryoko) - 涙そうそう(nada sousou)
元々この曲が持った力と言うのは相当なものですし、
夏川りみさん・BEGINの歌もそれぞれにそれぞれの魅力があります。
その中でも、やはりこの歌詞を書いた森山良子さんならではの
説得力があると言うか。
私も色んな経験をしてきたからなのか。
多分どちらもあっての事なのでしょうが、
溢れる涙を堪えきれませんでした。
両親共にジャズミュージシャンだと言うのは知りませんでした。
フォークグループとして活動して、
1967年、19歳に“この広い野原いっぱい”でソロでデビュー。
情感豊かな歌唱に、透明感と温もりに溢れた高音。
この曲は、黒澤プロダクション所属の歌手としてリリースされたそうですが、
それがかの黒澤明監督の意向だったと言うのは驚きです。
私は音楽の教科書で知ったので、
ずっと日本の唱歌だと思っていました…
森山良子さんの歌で初めて聴いたのは“さとうきび畑”。
初めは1969年に森山良子さんがレコーディングしたそうですが、
フルコーラスは10分超えます。
今年は終戦71年。
こういう曲が歌い継がれる事で、戦争を知らない我々にも
それぞれに感じるものを繋いでいきたいと思います。
フォークシンガーとしてデビューした森山良子さんですが、
やはりジャズがしたかったようでジャズのアルバムも出されています。
スタンダードナンバーも流石の歌いあげです。
“When You Wish Upon A Star””セ・フィニ”“Without You”のメドレー。
森山良子LIVE1990「When You Wish Upon A Star」「セ・フィニ~愛の幕ぎれ~」
のびやかな高音は言わずもがな、表情の豊かさにも観入ります。
森山良子さんと言えば、長男・森山直太郎さんの活躍も外せません。
二人で歌う“さくら”は素晴らしい。
色んな事を乗り越えての一つの形なのでしょうが、
親子でこうして奏でられると言うのはすごく素敵です。
(因みに以前紹介したP!NKも父親を参加させた楽曲があります。)
矢野顕子さんとのユニット『やもり』も気になるところ。
動画は見当たりませんでしたが、HPで視聴できます。
異なる歌声が織りなすハーモニーはとにかくユニークで
今度ちゃんと聴きたいと思います。
歌声は勿論の事、TVで見せるキャラクターも
とてもチャーミングで魅力的です。
デビューから50周年と言う森山良子さん。
シングル65枚、アルバム62枚のリリースとは…
いやぁ、言葉も見つかりません。
最後に、THE ALFEEの高見沢俊彦さん・JUJUさんとの
コラボメドレーが面白かったので。
高見沢さんがアコギ弾いてる姿も珍しい。
“白い色は恋人の色”“悲しくてやりきれない”
“風”“あの素晴らしい愛をもう一度”。ボリューミー。
JUJUさんもそうですが、音域の広さと音程の良さがあるからこそ
美しいハーモニーを奏でられるんだと実感します。