SHIINBLOG

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Liva's anything about...?

都内で活動中の本格派アコースティックユニットLivaealのブログです♪

ピアニスト

音楽映画

3週に渡ったピアニストシリーズも今回で最後。

『ピアニスト』という、そのままのタイトルの映画を持って来ましたが。

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これが、正に問題作。

R15指定作品ですが、その中身は思った以上に濃いです。

と言っても、初見ではなかったのですが、改めて観ても強烈。

 

ウィーン。小さい頃から母親に厳しく育てられたエリカ。

40歳を過ぎてウィーン国立音楽院のピアノ教授となった今でも母と二人暮らし。

ある日、エリカは私的な演奏会の席で青年ワルターに出会う。

彼のピアノの才能に特別な感情を抱くエリカだったが、

それ以上にワルターのエリカに対する思いは強かった。

彼女に執拗につきまとい、

ついには音楽院の試験に合格し彼女の生徒となってしまう。

ワルターはある日、思いあまってトイレにいたエリカに強引にキスを迫る。

ワルターの思いが通じたかと思われた瞬間、

エリカがひた隠しにしていた秘密があらわになる……。

(2001年・フランス)

 

あまりに歪んだ性的思考は狂気に迫り、

嫌悪感すら抱くんですが、

何故か最後まで目が離せないと言う不思議な力があります。

 

それが何なのかは一言では決して表せないし、

その複雑さ故に心に突き刺さる物があるとでも言うか。

久々にこの作品を観た私は、しばらく放心してしまいました。

 

理性や知性で覆われた感情は、それが深くなればなる程頑なになり、

それと同時に歪になります。

歪められた感情は妄想となって自分の底に巣食ってくる…。

怖い、これは本当に怖いです。

(そういう怖いもの見たさも、あったのかもしれません)


また、主人公エリカを演じるイザベル・ユペールがすごい。

その鉄の仮面をつけた表情や動作の一つ一つが、

エリカの心の闇をとことん生々しく感じさせます。

 

人に勧めるか、と問われれば、多分勧める事はないと思いますが、

相当印象深かったのは間違いありません。

最後のエリカの表情なんて、観た人は分かると思いますが

それこそ今までかぶってきた仮面を脱いだ瞬間であり、

すごい破壊力を持った表情でかなりのインパクトがありました。

エリカにとっては当然、相手のワルターにとっても、

かなり痛々しく、不憫でならない、色んな意味で遣る瀬無い作品です。

 


La pianiste (The Piano Teacher) trailer