【ギター】【エフェクター】トゥルーバイパスのほうが音がいいって言うけど、ありゃ嘘だ
どもdeeです。
結論からいうと
「トゥルーバイパスのほうが音がいいって言うけど、ありゃ嘘だ」です。
■トゥルーバイパス
トゥルーバイパスって要はエフェクトOFFの時に機械的にINとOUTを直結するために
音質が変わらないというのがメリットの機能です。
一方でON/OFF時にバチンといったスイッチングノイズがアンプから出力されます。
外来ノイズや長いケーブルを使うことで発生する電気信号のロスに弱い
デメリットもあります。
BOSSとかIbanezは電子スイッチ式でスイッチングノイズは発生しませんが、
エフェクトバイパス時にバッファーの色づけで音質が変わります。
外来ノイズや長いケーブルを使うことで発生する電気信号のロスに影響を
受けにくいメリットもあります。
上記のように電気的にはバッファードバイパスのほうが
メリットが多い反面、アンプ直のときのサウンド変化が
許せないとのプレイヤーが多く
一昔前では、トゥルーバイパスのほうが漠然と音が良いという
認識が広がってましたが、最近は見直されつつあるように見受けられます。
■例えばJC-120の場合
トゥルーバイパスが必ず音質的に変化がないかというとそうではありません。
その理屈を理解するためにはインピーダンスの仕様を理解することが
不可欠なのですが、理屈をくどくどと説明するのも大変(!?)ため
実践的な話でいきましょう。
リハーサルスタジオで常備されている定番アンプ、
RolandのJC-120の場合で考えていきます。
結論からいうとトゥルーバイパスのエフェクターだけを
数個接続するとバッファードバイパスのエフェクターを使用したときより
顕著なハイ落ちを体感できます。
実はJC-120の入力インピーダンスはHIGH側が680kΩ、
LOW側は100kΩです。
ちなみにフェンダーツインリバーブはHIGH側1MΩ(1000kΩ)、
LOW側が136kΩでJCより高い値になってます。
一般的に出力側より受け側のほうがインピーダンス値が高いほうが
音質の変化が少ないとされます。
プリアンプのないパッシブピックアップを搭載した
ギターのインピーダンスはシングルコイルなら
150~200kΩ、ハムバッキングだと400~500kΩ程度と言われます。
ギター本体のボリュームを下げるとインピーダンス値も
上がる特徴を持ってます。
そのためハムバッキングPUを使用してボリュームを絞ると
ハイ落ちが顕著になります。
このように盲目的にトゥルーバイパスのほうが音が良い
サウンドに影響を及ぼさないというの嘘で
実際に使用する環境によってはトゥルーバイパスのほうが
音質が積極的に変わる状況もあり得ます。
■音質変化の正体
音質変化が顕著に感じられる状況って
バッファーの有無ではなく、入力インピーダンスの値に
依るのではないかと考えてます。
BossのエフェクターでもDS-1やSD-1の入力インピーダンスは
1990年代以降に販売されたエフェクターより低い値になってます。
乱暴な覚え方でいけば
「入力インピーダンスが低い機材に接続すると、ハイ落ちする傾向がある。
バッファードバイパスの場合、バイパス音もハイ落ちする」
「入力インピーダンスが低い機材に接続する前に、
信号をローインピーダンスにしておくと、入力インピーダンスが低い機材を
受けにくい」
ちなみに入力インピーダンスの値が高いといいことばかりではなく
出力インピーダンスとかけ離れていると、低音が痩せたサウンドになります。
ピックアップと接続するギターボリュームのインピーダンスの
マッチングが悪いとよく体感できます。
アナログの歪み系ペダルは入力インピーダンスが低くなっていることで
ハイ落ちすることでサウンドメイクに強い影響を与えることがあります。
例えばファズフェイスはエフェクトオン時の入力インピーダンスは
10kΩと極めて小さい値のため、ローインピーダンスの機材を使用すると
通常のパフォーマンスを発揮できません。
■エフェクターON時は必ずバッファーを通ってるから
エフェクターON時は必ずバッファーを通ってます。
例えば、ブースターなどをONにしっぱなしにしておけば
バッファードバイパスのエフェクターを前列に置いておくのと
同様の効果があります。
それぞれの機材の使用法にもよりますが
ギター→バッファー有のエフェクター→トゥルーバイパス・・・のような
接続の仕方が理想的かもしれません。
結局一番の方法は
「スペックに依存せず、大音量にして実際に機材を接続して確認する(爆)」