プライド
最近一条ゆかりさんの原作漫画を読んだので、
気になってはいたもののあえて観なかった『プライド』を鑑賞。
恐る恐るではありましたし、突っ込み所が満載でしたが、
開き直って面白くもありました。
名門の三田音大4年生の史緒の住む豪邸に、
ハウスクリーニングのアルバイトで、
二流大学である千住音大3年生の萌が訪れる。
自分の部屋にグランドピアノがあるほど裕福な史緒は、
萌に5万円のオペラのチケットを渡してオペラに出掛けるが、
会場で格差を思い知った萌は思わず激しい嫉妬を史緒にぶつけてしまう。
(2008年・日本)
漫画が原作の音楽映画って、すごく難しいです。
しかも、オペラ界の話でかなりの愛憎絡み合う濃い原作。
再現出来るなんて正直ハナから期待はしていませんでした。
観てみると、導入部分から唐突過ぎる感じが否めません。
空気感や場面転換も荒くて、BGMは始終悲愴感に溢れています。
全体的にチープな印象がして、
原作とのギャップを感じずにはいれませんでしたが、
もういっその事それすらも楽しんで観てみようと切り替えました。
そうするとちょっと面白くなってくるんで不思議なものです。
史緒と蘭丸はどうしてもイメージに合わなかったけど、
萌・神野・蘭丸ママの満島ひかりさん・及川光博さん・高島礼子さんは
さすがの演技力とキャラクター性で、
それが映画自体を持たせている様な感じさえしました。
ステファニーさんと満島さんの歌うシーンは好きです。
(でもオペラとラウンジシンガーの時の差が激しすぎますが)
原作の連載途中での映画化だったので仕方ありませんが、
終わり方もしっくりきませんでした。
まあ、原作とは切り離して観るべき作品です。