アンケートを書く理由

今日は三谷幸喜さん作・演出の舞台、

シス・カンパニー公演『子供の事情』を観劇して来ました。

入り口でチラシを受け取って中を見ていたら、

意外や意外、アンケート用紙が入ってました。

何で意外に思ったかと言えば、

こんなに有名な人達がやってる舞台にアンケート用紙なんて

そりゃ思いもよりませんでしたし、

今まで(あったかもしれないけど)ほぼ覚えがないですから。

千数百人の席を昼夜、満員御礼で1ヶ月公演する劇団が、

アンケートを必要としてるとも思いませんでしたし、

一枚一枚見てるはずがないと思っていて…。

とても良かったんです。

私はその余韻に浸りながら帰ってました。

そしたら周りから「アンケート書こうー」って声がちらほら聞こえ、

はた、としました。

皆んな笑顔で、満足した表情で嬉々として書いてました。

私もバンド活動をしていた時にアンケート用紙を配ってたし、

なるべく書いてくれる方法をメンバーで考えてました。

もちろん、その意見を参考にしてました。

でも今思うと、アンケートってとても気を使う。

どんなアンケートにしても、自分に何かないと書きません。

それは、良いものでも悪いものでも、

とにかく「振り切れて」いないとそこに辿り着かない気がしました。

見てる側・聴いてる側・使った側…が、

「これを伝えたい！」と思う気持ちがないと

基本的にアンケートなんて手間をかけられないんです。

「良かったからこの気持ちが少しでも伝われば嬉しい！」

「最悪！少しは自覚しろよ！」

極端だけど、そういうものだと思います。

じゃなきゃ「書いてくださいって言われたから」でしかない。

例えば通販の書き込みさえ、しません。

今日観に行った劇団の関係者が、

そのアンケートをどれだけ参考にしてるのかは置いといて、

その姿勢、その一枚から考えさせられる事が多いにありました。

「良かったからこそ、伝えたい」というステージを作れたら…

いや、そういう自分になるために、今の一歩があるんだと、そう思うに限ります。