ヒップスター
今年最初の音楽映画は「シンガーソングライター」のお話を。
今回はちょっと癖のある作品『ヒップスター』。
DVDの盤面を見て、ポップな感じなのかなぁと思っていましたが、
そういう印象はほとんどありませんでした。
シンガー・ソングライターとして活動する青年、ブルック・ハイド。
着実にファンを増やしつつあるにもかかわらず、
いいようのない不満を抱えながら無気力に毎日をやり過ごしていた。
ある日、亡くなった母親の遺灰をまくために父親と3人の妹が訪ねてくる。
家族と再会し、彼らとさまざまなやりとりをする中で、
ブルックはオハイオにいたころを思い出す。
そして、変わってしまった自分と向き合い…。
(2012年・アメリカ)
とてもマイペースに進んでいく物語。
人によっては退屈かもしれないし、
どこが見せ場なのかもよく分からないかもしれないなぁと。
それが、子供の頃の思い出を追う毎に
少しずつ共感出来る部分が増えていきました。
子供の時は自分の事をもっと強い人だと思ってた…
何だか妙に納得しました。
「無知と芸術」、実はその二つには深い関わりがあると思います。
「子供は究極の芸術家」だとも言うし。
知っているからと言ってよい作品を生み出せるわけではありません。
知らない方が良いことも、哀しいかな沢山あります。
でも、知った人はそれを乗り越えなきゃいけないんだと、
改めてそう思わせられます。
自分が向き合ったものに、表現するものがきちんと呼応しないと、
自分自身の価値を下げてしまう結果になってしまうのかもしれません。
あと、「男だからこその弱さ」みたいなものも感じました。